土地の一部を売却するには?「分筆」にかかる費用と注意点
目次
はじめに
こんにちは、エステートプランです!
前回のコラムでは、分筆後の土地売却の流れについて解説しました。
最終回となる今回は、分筆にかかる費用と、分筆を進める際に押さえておきたい注意点をご説明します。

分筆にかかる費用
分筆には、主に「測量費」「登記申請費」「登録免許税」の3つの費用が発生します。
測量費
土地の境界がすでに確定している場合の測量費は、10万円程度が目安です。
一方、隣地との境界が確定していない場合は、境界確定作業が必要となります。測量費に加えて、以下の書類作成費用がそれぞれ10万円程度かかるため、合計で約30万円~100万円の費用が必要になります。
・筆界確認書(測量を行い、土地の境界を明確にしたことを示す書面)
・境界確定図(確定した境界を記載した図面)
登記申請費
分筆の登記申請を土地家屋調査士に依頼する費用で、5万円程度が目安です。
登録免許税
分筆後の土地1筆につき、1,000円の費用がかかります。たとえば1筆を2筆に分ける場合は合計2,000円となります。
分筆の費用まとめ
確定測量図がすでにある場合、分筆にかかる費用の目安は約15~20万円です。
一方、隣地との境界が未確定の場合は、境界確定の協議や同意取得が必要となり、約30万円~100万円かかるケースもあります。確定測量図の有無が費用と期間に大きく影響するため、事前に確認しておきましょう。

分筆を行う際の5つの注意点
① 売却する土地を整形地にする
土地は、正方形や長方形のように形が整った整形地の方が、建物プランの自由度が高く活用しやすいため、高く売却できる傾向があります。
一方、旗竿地やL字型・三角形などの不整形地は建築上のロスが大きく、土地の価値が下がりやすい傾向があります。残す土地の使い勝手を優先するあまり、売却する土地が不整形地になってしまうケースは少なくありません。分筆の際は、売却する土地が整形地となるよう意識して進めましょう。
② 接道義務を満たす土地にする
接道義務とは、建築物の敷地が建築基準法に定められた道路に2メートル以上接していなければならないという要件です。接道義務を満たしていない土地には建物を建てることができないため、買い手がつくことは非常に難しくなります。分筆の際は、必ず接道義務を満たしているかを確認しましょう。
③ 残す土地の建物が適法かどうかを確認する
建物が建っている土地を分筆する場合、売却する土地の面積を広く確保しようとするあまり、居住する側の土地面積を減らしすぎると、その建物が建ぺい率・容積率・北側斜線制限などの基準に適合しない違反建築物となる可能性があります。
分筆手続きには建築士や行政の建築指導部門が関与しないため、違反状態のまま登記されるケースもあります。この場合、売却後に建築確認申請が行われた際に初めて違反が発覚し、建物の一部取り壊しを余儀なくされることもあります。建物付きの土地を分筆する際は、残す建物の適法性が維持できるかどうかを慎重に確認してください。
④ 境界標は確定測量図と照合する
境界標が設置されていても、必ずしも正確とは限りません。測量精度が低い時代に設置されたものや、工事や自然災害によって位置がずれているケースもあるためです。
測量図には「確定測量図」「地積測量図」「現況測量図」の3種類がありますが、境界の根拠として信頼性が高いのは確定測量図です。確定測量図は、隣接するすべての土地所有者や関係機関の立ち会いのもとで境界を確定した図面です。分筆の際は境界標を鵜呑みにせず、必ず確定測量図と現地の状況を照合しておきましょう。
⑤ 分筆できない土地もある
すべての土地が分筆できるわけではありません。以下に該当する土地は、分筆が認められない場合があります。
- 接道義務を最低限満たしている土地
- 条例で分筆が制限されている土地
- 地区計画などで1筆あたりの最低敷地面積が定められている土地
- 分筆により面積が0.01平方メートル未満となる土地
接道の長さが規定ぎりぎりの場合、節税目的の分筆と判断され、認められないこともあります。また、福岡市・北九州市エリアを含む各地域の条例で最低敷地面積が定められている住宅地では、規定を下回る面積となる分筆が認められないケースもあります。事前に土地家屋調査士や不動産会社に確認しておきましょう。
まとめ
広い土地の一部を売却するには分筆が必要であり、専門家である土地家屋調査士への依頼が不可欠です。分筆にかかる費用は確定測量図の有無によって大きく異なり、確定測量図がある場合は約15~20万円、境界が未確定の場合は約30~100万円かかるケースもあります。
売却をスムーズに進めるためには、売却する土地を整形地とすること、接道義務を満たすこと、残す建物の適法性を確認することが重要です。不動産会社や土地家屋調査士のアドバイスを参考にしながら、より良い条件で売却できるよう、分筆を進めていきましょう。福岡市・北九州市エリアで土地の分筆・売却をご検討の方は、まずは専門家へご相談ください。

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