不動産仲介の仕組みと取引で知っ ておきたい基本知識

はじめに

こんにちは、エステートプランです！

不動産を売買する際、個人で取引を進めることは難しく、不動産仲介業者への依頼が不可欠です。

今回は、不動産取引に欠かせない「不動産仲介」についてのお話です。
不動産仲介の仕事内容や仕組み、契約形態など知っておきたい基礎知識をお伝えします。

不動産仲介の役割

不動産を売りたい、買いたいと思ったとき、自分で取引相手を探し金額交渉、書類作成、契約まで進めるのは大変です。不動産取引では、その分野のプロである不動産仲介業者に依頼するのが一般的です。

不動産仲介の役割は、不動産を売りたい人、不動産を買いたい人の両方をサポートすることです。具体的に以下のような内容のサポートを仲介業者が行うことになります。

・査定により物件の販売額を算出する
・広告宣伝などの集客活動を行い、買主を探す
・購入検討者に対し、物件紹介や内覧案内など物件の説明をする
・売買金額の交渉を行う
・申込みや契約書類の作成をする
・契約時の登記や抵当権関係の諸手続きのサポートをする
・物件引き渡しの立ち会いをする

不動産売買では、物件の査定や契約書の作成、登記関係の手続きなど一般の人だけでは難しい手続きがたくさんあります。
不動産仲介業者は、そういったことを代行またはサポートしていきます。

不動産仲介業を営むためには、宅地建物取引業の免許が必要であり、以下で詳しく説明する「媒介契約」を結ぶ必要があります。

不動産仲介の仲介手数料の仕組み

不動産仲介業者を通じて売買契約が成立すると、仲介手数料が発生します。
仲介手数料がいくらかかるか知りたい場合は、以下の速算式を使用して実際に支払う金額を確認してください。

・売買金額 200 万円以下の場合：5％
・売買金額 200 万円超～400 万円以下の場合：4％＋2 万円
・売買金額 400 万円超の場合：3％＋6 万円
※上記の金額に消費税がかかります

上記の計算式で算出された金額が、宅地建物取引業法上の仲介手数料として請求できる上限額として定められていますが、この上限額を請求されるのが一般的です。

不動産仲介を依頼したものの成約に至らなかった場合は、仲介手数料は一切かかりませんのでご安心ください。

不動産仲介の仕組みのポイント「レインズ」とは？

不動産仲介業者はたくさんありますが、通常はどこの不動産仲介業者に依頼しても同じような査定価格で売却活動がなされます。

購入物件を探している時も、どの不動産会社に依頼しても同じ情報から物件を探すことができます。これは、不動産業界で採用されている「レインズ（REINS）」という不動産流通標準情報システムのおかげです。

「レインズ」とは、国土交通大臣が指定した不動産流通機構が運営するコンピューターネットワークシステムで、正式名称は「Real Estate Information Network System」と言います。不動産業者間で幅広い不動産情報を交換することにより、情報共有と透明性を促進することを目的として作られました。

このレインズのおかげで、どこの不動産会社に依頼しても同じような査定結果が得られ、全国どこでも物件を探すことができます。

ただし、すべての物件情報が登録されているとは限りません。
物件を探すエリアが決まっている場合は、そのエリアの情報に詳しい地域密着型の不動産会社に依頼したほうがいいかもしれません。これは売却の場合も購入の場合も同じです。

　

不動産仲介の 3 つの媒介契約について

不動産売買の仲介を依頼するには、「媒介契約」という契約を締結する必要があります。
媒介契約には 3 種類あります。

1）一般媒介契約

複数の不動産会社に同時に売却活動を依頼できる契約です。
また、不動産会社を通さずに売主が自ら買主を見つけて契約することも可能です。
売買契約が成立した不動産会社のみが手数料を受け取ることができます。
売却活動を行っても、他の不動産会社の仲介で決まった場合、手数料収入が 0 円となるため、売却活動に手間や予算をあまりかけてもらえない可能があります。
契約期間の定めはありませんが、基本的には 3 ヶ月契約とすることが多いです。
一般媒介契約の場合、物件をレインズに登録する義務はなく、販売状況を報告する義務もありません。

2）専任媒介契約

1 社のみに売却を依頼する契約です。

また、一般媒介契約と同様に売主が自ら買主を探し、仲介業者を介さずに契約を締結することも可能です。
不動産会社は、自社で契約を結べば仲介手数料をもらえるので、一生懸命売却活動をしてくれます。
また、契約期間は最長 3 ヶ月で、2 週間に 1 回以上の販売状況報告が行われます。
レインズへの登録は契約後 1 週間以内と定められているため、全国に情報が共有されるのに少し時間がかかるのがデメリットです。

3）専属専任契約

1 社のみに売却を依頼する契約です。
一般・専属媒介契約とは異なり、売主が自ら買主を見つけたとしても、不動産業者を通じて取引を行う義務があります。
不動産会社として、物件が売れれば仲介手数料が必ずもらえるので、積極的な営業活動が期待できます。

契約から 5 日以内にレインズに登録する義務があり、情報はすぐに全国に共有されるため、買主が見つけやすくなります。
契約期間は最長 3 ヶ月間で、週に 1 度は販売状況の報告がされるため、売主も状況把握しやすく安心できるというメリットがあります。

まとめ

・不動産売買する際は、不動産仲介業者を利用するのが一般的です。不動産仲介では、自分たちだけでは難しい不動産取引の集客・交渉・契約・各種手続きのサポートを行ってくれます。不動産仲介を利用する際には仲介手数料がかかりますが、仲介手数料は売買契約が成立したときにのみ支払われます。

・不動産業界では、全国の物件情報を共有するために「レインズ」と呼ばれるコンピューターネットワークシステムが活用されています。そのため、どの不動産会社に仲介を依頼しても、同じ情報から物件を探し、物件を査定することができます。ただし、すべての物件が必ず登録されているというわけではありません。

・不動産仲介の契約形態は 3 種類あります。契約には、複数の不動産会社に同時に仲介を依頼できる「一般媒介契約」と、1 社のみに依頼できる「専属媒介契約」と「専属専任媒介契約」です。

・専属専任媒介契約の場合、売主が自ら買主を見つけたとしても、不動産会社を通じて取引を行う必要があります。 「専属専任媒介契約」、「専属媒介契約」、「一般媒介契約」の順に売主の自由度が低くなる一方で、不動産会社が仲介手数料を得られる可能性が高まるため、積極的な売却活動が期待できます。

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